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(小林尹夫-哲学ルーム)

2020-01-01から1年間の記事一覧

アメリカ発世界恐慌(2008年リーマンショック・1929年大恐慌)とソビエト社会主義(1928年第1次・1933年第2次計画経済) (第4回)

2008年に爆発した大恐慌「リーマン・ショック」発生の過程をたどってみよう。 2006年末、米国の4人家族向け住宅の購入用ローンの総額は9兆9千億ドルに、2008年半ばには10兆6千億ドル(1ドル=105円として1113兆円)に達していた。それだけではなく、「サブプ…

アメリカ発世界恐慌(2008年リーマンショック・1929年大恐慌)とソビエト社会主義(1928年第1次・1933年第2次計画経済) (第3回)

2008年9月16日の「米投資銀行リーマン・ブラザーズ破綻」に端を発し、アメリカ経済のみならず、世界経済を土台から揺るがせ、大混乱に突き落とした「リーマンショック」はどのようにして産み出され、どのような経過をたどったのか、それを見てみよう。 参考…

アメリカ発世界恐慌(2008年リーマンショック・1929年大恐慌)とソビエト社会主義(1928年第1次・1933年第2次計画経済) (第2回)

1929年のアメリカ発世界大恐慌を語る前に、浜矩子教授も触れている現代のアメリカ発世界恐慌について見てみよう。 2008年9月に起こった、「21世紀型・グローバル恐慌」と言われた「リーマン・ショック」がそれである。2008年9月16日、極限まで膨らんだアメリ…

アメリカ発世界恐慌(2008年リーマンショック・1929年大恐慌)とソビエト社会主義(1928年第1次・1933年第2次計画経済)(1)

小林尹夫 《はじめに》 『我々は今、「21世紀型恐慌」のさなかにいる。リーマン・ショック以後、財政赤字を悪化させた各国は債務危機に陥り、ギリシャに端を発した欧州のソブリン(政府債務)危機、米国のデフォルト(債務不履行)危機などを引き起こしてい…

『君たちは―』(第28 回 ・最終回)・社会主義とは何か(3) 『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)-私の読書体験ノート

人類史の未来とはいかなるものか。 現代の国家独占資本主義体制は、その資本主義的国家と権力は、人民の闘いと人民の力によって、人民の権力たる人民評議会の手によって打倒され、階級無き社会―共同体国家・共同体社会が生み出され、やがて社会主義へ、最終…

君たちは―』(第27 回)・社会主義とは何か (2) 『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)-私の読書体験ノート

『君たちは―』(第27 回)・社会主義とは何か (2) 『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎)-私の読書体験ノート 資本主義体制下の企業は、多くの消費者・製品の購買者を相手に、つまり社会的必要に応じて大量の製品を生産することを目的とする。このよう…

ブログ更新日を毎月10日に

次回の更新日は7月10日です。よろしくお願いします。

『君たちは―』(第26回)・社会主義とは何か (1)

社会主義とは何か。この問題について最も分かりやすく論じた文献が、1882年にマルクスの盟友フリードリッヒ・エンゲルスが書いた『空想より科学へ―社会主義の発展―』である。 その内容を簡潔にまとめると次のようになる。 資本主義制度の下における生産関係…