2021-01-01から1年間の記事一覧
最初の全般的恐慌が勃発したのは1825年で、それ以来、工業と商業の世界の「悪循環」を調整する「恐慌」がくり返され、ほぼ十年に一回、文明社会は大混乱におちいった。交易は停止し、市場は充満し、生産物は山と積まれて買手がなく、現金は姿を隠し、信用は…
第7回の冒頭に次のように記した。 『第1次大戦後、しばらくは、アメリカは未曾有の好景気「黄金時代」に酔いしれることができた。しかし、ヨーロッパの戦後復興が始まり、特にヨーロッパでも農業生産が再開され始めると、まずアメリカ農産物の輸出が減り、農…
1929年の恐慌勃発によってアメリカ(と世界)経済は急速に崩壊を開始し、それは1932-33年に底を打つまで低落・崩落し続け、アメリカの労働者・民衆に残酷な影響をもたらした。 秋元英一氏はその著書で、アメリカの歴史家ギルバート・セルデスの分析を参考に…
1929年の恐慌勃発によってアメリカ(と世界)経済は急速に崩壊を開始し、それは1932-33年に底を打つまで低落・崩落し続け、アメリカの労働者・民衆に残酷な影響をもたらした。 秋元英一氏はその著書で、アメリカの歴史家ギルバート・セルデスの分析を参考に…
1929年の恐慌勃発によってアメリカ(と世界)経済は急速に崩壊を開始し、それは1932-33年に底を打つまで低落・崩落し続け、アメリカの労働者・民衆に残酷な影響をもたらした。 秋元英一氏はその著書で、アメリカの歴史家ギルバート・セルデスの分析を参考に…
前回(第8回)、「猫も杓子も株式ブームに吸い込まれていった」と書いたが、この問題について若干補足しておきたい。 ガルブレイスは、一般の人々が「猫も杓子も」市場に対する関心を強く抱いていた、というのはいくらか誇張されているきらいがある、とし、…
ジョン・K・ガルブレイスの著作『大暴落 1929』(2008年11月・日経BP社)を紐解きつつ、いったい何が起こったのかを辿ってみよう。 1927年、アメリカの「株式ブーム」をバブル化させる大きな国際的変動が起こる。その伏線は1925年に当時蔵相であったウインス…
第一次世界大戦中(1914年~1919年1月)、戦場となることのなかったアメリカ(日本もまた)は、その戦争特需、戦後復興需要を一手に引き受け、空前の好景気を謳歌し、「黄金の20年代」を経て、遂に「大英帝国」に代わる、国際資本主義のトップ・リーダーの地…
ここで、再び、最初に取り上げた浜矩子同志社大教授の、『「21世紀型恐慌」は、今まで繰り返し起こってきた恐慌とは、根源的に違う部分があると同時に、古典的な恐慌としての性格も多分にある。新しいものと古いものの両方の側面を持ちながら、最も恐ろしい…
経営破綻し、世界的経済危機の要因となった投資会社はリーマン・ブラザーズだけではなかった。2007年からの住宅市場の大幅な悪化とともに、投資銀行ベアー・スターンズもたちまち危機に陥った。 投資銀行ベアー・スターンズは過大なほどのレバリッジ(小さな…